過敏性腸症候群
過敏性腸症候群とは
小腸・大腸に異常が見つからないのにも関わらず、腹部の症状や便通異常が続く症候群です。 主な症状は便秘・下痢や腹痛、ガスなどがあります。罹患率は人口の10~20%と、決して珍しくない疾患です。
「過敏性腸症候群」が疑われる場合
- 便秘や下痢を繰り返す、排便リズムが安定しない
- 排便をすると腹痛が落ち着く
- 試験や会議の前など、緊張する場面にいると症状が強くなる
- 電車や車での長距離移動中に症状が現れる
- トイレのある場所を確認しないと気が済まない、症状を出さないために食事を控える、 外出をためらったことがある
- 仕事が忙しい時に症状が現れる
- 「朝早く起きてしまう」「気分の落ち込み」など、腹痛や便通異常以外の症状がある
治療について
過敏性腸症候群の治療に用いられる薬や整腸剤、下痢止めなどを処方します。場合によっては投薬治療だけではなく、生活習慣の見直しやリラックス法のアドバイスも行い、症状の解消を目指します。また、必要な方には抗うつ薬で緊張を落ち着かせ、症状からくる精神的な苦痛を緩和させます。
排便やガスなど、お腹の問題はなかなか人に話しづらいものですが、治療を受けることで長年の苦痛が解消されることもあります。お気軽にご相談ください。
月経前症候群
月経前症候群(PMS)とは
生理前に「イライラ」「気分の落ち込み」「体調が悪い」などの症状がありましたら、それは月経前症候群(PMS)の可能性があります。
月経前症候群とは、生理前の約3~10日前から生じる精神的・身体的症状のことです。生理が始まると何事もなかったかのようにスッキリ解消される特徴を持っています。精神症状が強く現れる場合は、「月経前不快気分障害(PMDD)」であることもあります。
発症する原因は不明ですが、女性ホルモンによるものだと考えられています。排卵後に卵巣から分泌される「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という女性ホルモン関与していると言われていますが、ビタミンB2やマグネシウムの不足も関係しているという説もあります。真面目で神経質な女性に多くみられるとも言われています。自覚していても症状がPMSによるものだと分からず、一人で悩みを抱え込んでいる女性も多くいます。
また、周囲の方も、PMSに悩む女性に対してどう対応すれば良いのか分からず、困惑してしまうこともあるかと思います。症状でお悩みの方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
抗うつ剤や抗不安薬、漢方薬などを処方する投薬治療から、リラクゼーション、生活習慣へのアドバイスなど、幅広く対応しています。患者さん一人ひとりに合った治療法を提供して参ります。
PMSの症状について
精神的症状
眠気、不眠、イライラ、集中力の低下、憂うつ感、抑うつ状態、拒食もしくは過食
身体的症状
乳房の痛み・張り、ニキビ、肌荒れ、肩こり、めまい、頭痛、便秘、下痢、腹部の張り、むくみ、体重増加など
PMSの対処法について
症状をPMSによるものだと自覚する
まず、今まで悩んできた症状はPMSによるものだと自覚することが大事です。PMSをうまくコントロールして症状を理解することで、精神的に楽になることができます。
また、辛い時は病院へ相談し、症状を解消させることが重要です。
セルフケアを心がける
PMSは、生活環境や社会環境の変化によるストレスによって、発症することがあります。 そのため、自分自身でストレスを解消していくことが重要です。
当院ではセルフケアについて、医師・看護師・保健師にご相談頂けます。
軽い運動を行う
効果:気分転換、便秘やむくみの解消、ストレス発散など
血糖値コントロールを行う
低血糖状態になると人はイライラしやすくなります。1回の食事量を減らし、回数を5~6回に増やすなど、血糖値を一定に保つような食事方法を心がけましょう。
※お菓子など甘い物を摂ると、血糖値は急激に上昇してしまいます。一気に高くなった血糖値は下がる時も同様、一気に低下してしまうため、疲労感や憂うつ感を招いてしまいます。 そのため、お菓子など甘い物は食べ過ぎないようにしましょう。